神職ブログ

Kannushi Blog

黄金の耳

2019.12.14

黄金の耳の話。

易経の中に、「鼎 黄耳金鉉あり。」

とある。この鼎(かなえ)、

この「かなえ」と言う呼び名も

漢字の形も好きです。

 

昔、息子を三人目授かった時に、私の

師匠故中條高徳先生は、「お!それは

いいね。息子三人まさに、鼎だね。」

とおっしゃりました。

 

「先生、鼎って?」

「煮炊きする鍋だよ、足が三本

あるから、安定で、すごく良い。」

その言葉が今も私の耳に残っています。

 

鼎(かなえ)は、古代中国では供物を煮炊き

する大鍋の祭器であり、国の権威を象徴する

ものでありました。

供物を火にかける際に、三つの足が

一番安定していてさらに、蒔をくべやすく良かった。

 

また、この鼎には、担いで運ぶ為に

鉉(つる)を通す耳がついています。

耳が壊れていては、供物を運べません。

そのため、鼎の耳は、国の権威を保つための要と

して「王の耳」に喩えられましたようです。

王の耳と言われるように、耳が壊れないように、

立派にそしてしっかりと作られたのですね。

 

つまり、この「鼎の耳」と国を治める「王の耳」、どちらも大切で、その耳には

金の鉉を入れて運んだように、王の耳には、賢者からの諫言(かんげん)

や智恵、明知が沢山いれられたのですね。これら大切な言葉=金鉉

をいれる耳を、「黄金の耳」と呼ばれました。

 

会社経営者として、しっかりとお客様の声、社員のからの声を

聞き。正しい判断と行動をしたいと思います。